こんにちはカマキリでございます。人は素敵なパートナーを欲します。当然にワタクシとて例外ではございません。しかし、以前、素敵なパートナーを求めるがあまり人生を踏み外し、そこから奇跡の復活を遂げた南米出身の女性に出会ったことがございます。そこで本日は、ストリート・イングリッシュ第6話『生還者』と銘打ち、その女性が教えてくれた、愛欲に関する心からのメッセージをご紹介したいと思います。
❒ その女性と出会いましたのは、2010年頃でした。
彼女に始めて会った時には、いきなり、
「私、いくつだと思う?」
と聞かれましたので、ワタクシは正直に、
「30位かな」
と申しましたら、49だと返してきましたので、
「本当に⁈」
と聞き返してしまったのでございます。
その女性はとても肌質が素敵で、何よりも透明感が半端なかったので、実齢を聞いた時は驚いてしまいました。
それでも、ワタクシが余りに不信がるので、ナント、彼女はIDを見せてくれたのでございます。
最初、彼女がIDを取り出した時には、ワタクシは、
「いいよ」
と言って、見るのを断ろうとしましたが、
「全然、見ていいよ」
と申してくれましたので、恐る恐る見ますと、彼女が申した年齢でした。
ワタクシはあまりにも彼女の実齢と外見がかけ離れていましたので、
「秘訣は何なの?」
と尋ねますと、彼女から意外な答えが返ってきたのでございます。
彼女は以前、愛で随分、苦労したとのこと。
「色々あってそれで少しは見られるようになったのかな…」
と謙虚に申しておりました。
そして自らの壮絶な愛欲ストリートを聞かせてくれたのでございます。
❒ 彼女は若かりし頃、それはもうイケメンと付き合うことだけを人生の目標に生きていたそうです。
ねてもくれてもイケメン、イケメンで、働いて得たお金の全てはイケメンに好かれるための美容などに注ぎ込み、何より本来、自分のために使うべき時間も、そのことのみに費やしたそうです。
「あの頃の私はゾンビだった…。」
彼女は、しみじみと言ったのでございます。
彼女はイケメン追求をするがあまり、二度も離婚したそうで、一人のイケメンと一緒にいても、また他のイケメンに目がいってしまい、自分でも病気ではないかと思ってしまうほどだったそうでございます。
何より最悪だったのは、この間、二人の子をもうけましたが、愛情が全てイケメンの方に向かってしまったことでした。
「子供には本当に申し訳なかったわ」
彼女は、心から申し訳なさそうに言ったのでございます。
❒ さて、彼女のイケメン追求の旅は、長きにわたるものでしたが、45歳を越えた頃、2つのことをキッカケにピタリとやめたとのこと。
1つ目は、男性に対する不信感が極度に達したことだそうです。
彼女は開放的な性格ゆえ、自分の秘密は好きになった人には何でも言ってしまうらしく、普通であれば隠すような自らの黒歴史を何の惜しげもなく喋ったそうです。
ところが、ある日、自分の秘密を知らないはずの知人に、
「へ〜、貴方って、そうなんだ〜」
と、したり顔で言われたとか。
彼女は思い当たる節があり、その時の彼氏のSNSを覗いてみると、ナント、彼女の秘密が面白可笑しく書いてある。
「信じられない…」
激怒した彼女は、その彼氏とは別れたそうですが、その後も同じようなことが繰り返され、彼女はつくづく、
「顔の綺麗さと心の綺麗さは必ずしも一致しないんだ…」
と思ったそうです。
❒ そして、2つ目。
彼女、曰く、
「これで決定的にイケメン探求の旅は終わったわ」
とのことでした。
ある日のこと、その時に付き合っていた彼氏と一緒にいた時に、彼から突然、男の臭いを感じたそうです。
今までは、むしろ心地よいものと思っていたものに突然、嫌悪感を感じる。
「何だか生物な感じがして…」
彼女はその時の気持ちを表しました。
それを聞いたワタクシは、
「自分だって、そうじゃない!」
と返しますと、
「だからこそ、嫌になったのよ」
と強く言ったのでございます。
彼女が言うには、あんなにお金を費やし体のメンテナンスをしたにも拘わらず、自分も相手に生物を感じさせているのかと思うと、いたたまれない気持ちになったとのこと。
「そのあたりかな…イケメンとか、どうでもよくなったのは…」
彼女は悟った表情で言いました。
そして彼女は静かに言ったのでございます。
You woke up from the illusion and become the coolest.
「幻想から目覚めた者は最強よ。」
❒ それからの彼女は、自分でも信じられないくらい、大変身をしたそうです。
イケメンを見ても、
「所詮、生物だから」
と思い、全く気にならなくなったとのこと。
そして今までイケメンに費やしていたものを、全て自分がやりたいことに費やすと、最高のパフォーマンスが待っていたそうです。
まず、以前は疎遠になっていたお子さんとの関係が大変、良好になったこと。
そして、前から本格的にやりたいと思っていたビジネスを立ち上げ、試行錯誤で大変だけど毎日、充実している。
さらに、無の境地が幸いしたのか、お仕事で出会った男性と、
「普通だけど、素敵な恋」
をしているそうです。
ワタクシは、正直、彼女の話を聞いている時には、
「それは言い過ぎでしょう!」
と思うことが多々ありましたが、彼女の透明感のある笑顔を見ていて、
「まっ、これも異性という究極のテーマに対する一つの解答かな」
と、思った次第でございます。
以上、カマキリColumnでした。
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