〜後編〜英検1級二次試験面接!!実況中継[ブログ英検1級]

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前編はこちらです

❒ 面接室に入ると二人の面接官の方が座っておられました。

 一人は若い女性で、もう一人は中年の男性でした。

 女性の方はとても可愛らしく、男性の方は映画俳優のような方だったので、正直、ワタクシはビビリました。

 実は、前回も同じような感じだったのでございます。

 なので、ワタクシは、

 「うわっ、まただ…」

 と、英検の美男美女攻撃に初っ端からやられてしまい、さらに今回は、極度の緊張状態にあったので、

 「ハッ、ハッロ〜」

 と、しどろもどろで挨拶をし、もうボロボロという感じで席に着いたのでございます。

❒ 席に着きますと、女性面接官の方に、

 「緊張してますか?」

 と声をかけていただき、少しホッとしましたが、

 「それでは面接を始めます。」

 と、いきなり開始のゴングは鳴ったのでございます。

 最初は、自己紹介でした。

 ワタクシは大きく深呼吸をし、自己紹介をいたしましたが、さすがにこれは無難にこなすことができました。

 ところが、その後、いくつか自身のプロフィールに関する簡単な質問をされた時のことでございます。

 最後の質問で、

 「暇な時は何をされていますか?」

 と聞かれましたので、ワタクシは、フッと家内のことが頭に浮かび、ここは彼女の力を借りようと、

 「暇な時は家内と食事にいっています」

 と、言おうとしたところ、極度の緊張状態のためか、

 「はい、暇な時は家内といっしょに…フゲフゲフゲフゲ」

 と、英語だか何語だが分からない言葉を発してしまったのでございます。

 ワタクシは、カーっと頭に血が昇ってしまいました。

 「うわっ、何をやってるんだ!あんなに協力してくれた彼女のことを言おうとしているのに!」

 ワタクシは余りの不甲斐なさに、涙が出そうになりました。

❒ ところが、その時でございます。

 「え〜い、ここまでやらかしたなら、開き直ってやる!」

 と、急に内から力がみなぎり、今まで前のめりだった姿勢が、急に背筋がピシっとなったのでございます。

 開き直った人間は強いと申します。特にワタクシのように開き直りだけでここまできた者は、そのパワーも倍増されます。

 ワタクシは、開き直り魂で、

 「カモーン!!」

 という感じで、面接官の方々を見つめました。

 すると面接官の方は、そんなワタクシの熱い思いをよそに、

 「それでは前にあるカードを開けて、スピーチをするテーマを決めてください。時間は60秒です。」

 と申されましたので、

 「どれどれ、今回はどんな感じかな?」

 と、眺めますと、

 「げっ!1つも分からない…」

 そうなのでございます。ワタクシは与えられた5つのテーマの内、どれ1つとしてスピーチの用意をしていなかったのです。

 しかも最悪なことに、全て以前に見たテーマでしたが、

 「まっ、これは出ないでしょ。」

 と、かなり早い段階から捨てたものばかりだったのです。

 ワタクシは焦りました。

 だが開き直りパワー全開のワタクシは、もう一度、冷静に見ることができたのでございます。

 すると、第5問目に、

 「Capitalism(資本主義)…」

 とあり、遠回しな表現ではありましたが、要はPros and Consだったので、本日のラッキーナンバー5番ということもあり、

 「これだ!!」

 と、自らのスピーチをするテーマを確信を持って決めることができたのでございます。

❒ ワタクシは、「5番について語らせて頂きたいと思います」と始め、スピーチを進めていきました。

 おおよその概要は、

「結論∶資本主義は現段階で考え得る市場原理としては最高です。 

 理由①∶競争原理が働き社会的貢献度の高い企業が生き残ります。

 理由②∶格差は生まれますが、最適な資源配分により是正することは可能です。

 ありがとうございました。」

 という感じでした。

 スピーチをしている間は、

 「時間が少し余るかな〜」

 と思っておりましたが、その後、直ぐにQ&Aが始まりましたので、ちょうどよい時間であったと思われます。

❒ Q&Aが始まり、ワタクシはマタマタ焦りました。

 とにかく、突っ込んだ質問が多く、面接官の方の見識の広さに驚いてしまったのでございます。

 「ああ、やっぱり半端ない人を面接官に当ててきてるんだな〜」

 と、ワタクシはつくづく感心してしまいました。

 さて、Q&Aの方ですか、厳しい質問が多かったものの、常にシンプルに受け答えしようと考えておりましたので、きちんとした言葉のキャッチボールができ、最後の質問を終えた時には、両者共に、

 「お〜~疲れ様でした〜〜〜〜」

 という感じで、終始和やかな雰囲気でした。

 ワタクシはその瞬間、肩の力がスーっと抜けていくような気が致しました。

 面接が終わると、女性面接官の方が、

 「これで全て終了です」

 と申されましたので、ワタクシは、

 「Thank you」

 と、ホッとした表情で言い、静かにドアを開けたのでございます。

❒ ドアを開けると、突然、今までに経験したことのない開放感に包まれました。

 ワタクシは、

 「やったんだ!俺はやったんだ!全力を尽くしたんだ!」

 と両手を広げ、道のド真ん中を駅まで全力で走っていきたい気分になりましたが、もし面接官の方々が見ていて、

 「はい!アウト〜」

 となると涙が出てきますので、そうしたい気持ちを抑えて、道の端を静かに歩いて帰っていったのでございます。

 そして一週間後、ワタクシは合格の報を聞いたのでございます。

❒ 以上でワタクシの二次試験面接の実況中継は終わりますが、ここで二次試験の勉強をするに当って気づいた点をいくつかご紹介させて頂きたいと思います。

(1)スピーチの原稿を丸暗記するのは避けた方がよろしいかと思われます。

 ワタクシも当初は用意した原稿を丸暗記しようとしました。

 ところがこの方法は時間もかかり、何よりも臨機応変な対応ができないので、ワタクシは、スピーチの流れだけをつかみ、後はキーワードやキーフレーズを拾っていく方法に変えましたが、上で述べた、覚えているスピーチ内容がほぼ零のテーマでも、流れを考えて、後は知りうる限りのフレーズを引っ張り出すことで切り抜けることができましたので、かなり有効であったと思われます。

 尚、用意すべきスピーチのテーマ数ですが、ワタクシは自分の能力を考えて50個位にしました。

 ただ、実際の試験では、ほとんど用意していなかったテーマが出てしまったことを考えますと、これがギリギリの最低ラインという気が致します。

(2)必ず専門学校かオンラインコースを受講することをお勧めいたします。

 面接は実践です。机上の勉学とは全く異なります。

 なので必ず、専門学校に行くかオンラインコースをとり、場馴れすることをお勧め致します。

 ワタクシは、渋谷にあります専門学校にいきましたが、そこで以前に面接官をされていた先生から、

 「何人もの人を面接しなければならないから、とにかくシンプルにね」

 と教えて頂き、ワタクシのその後の方向性を決定付け、間違いのない勉強をすることができました。

 とにかく、どちらでも宜しいので実践あるのみです。

 以上、カマキリColumnでした。

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