こんにちはカマキリでございます。ワタクシは映画が大好きですが、唯一、苦手な分野がございます。恋愛映画です。そこで本日は、その恋愛映画について語らせて頂きたいと思います。
❒ 恋愛映画が、なぜ苦手かと申しますと、とにかく、その有り得ない設定に辟易としてしまうのでございます。
例えば、コーヒーショップで愛を語るシーンがよくございます。
「どうして、わかってくれないんだよ!!」
と男性が両手を広げ、自分の気持ちを訴えるシーンを多々見かけますが、ワタクシがスタバの店員であったなら、
「お客様、そんなことはどうでも宜しいから、今、キャラメルマキアートが半額になっております。」
とか言ってしまうのではないかと思われます。
また、女性が突然、男性宅に押しかけ、
「好きなの!!」
とか言うシーンがございますが、これは完璧に逆効果であると思われます。
むしろ、かつて島田紳助氏が「俺たちひょうきん族」で演じられておりました、
「サンちゃん、寒い。」
の方が効果があると思われます。
これには女性の可愛らしさが十分に含まれており、このように言われたら大概の男性は、
「まあいいから入りなよ。」
となってしまうと思うのであります。
❒ ワタクシ、思いますに、男女の仲ほど不可解なものはないような気が致します。
傍から見ていて、上手くいっているようでも内実はボロボロであったり、この二人はダメでしょと思われていてもラブラブであったりと、それはもう千差万別。
と申しますか、一人の相手でも時間や場所で大きく変わりますので、宇宙をも凌ぐ神秘の世界であると思うのであります。
恋愛映画のキツイところは、この男女の微妙なテイストが、例えそれが事実にもとづくものであっても、作り手の勝手な脚色によりボヤケてしまい、恋愛映画がホラー映画になってしまうことだと思われます。
❒ ちなみに、人生一度だけ、この恋愛映画を地で行っている場面に遭遇したことがございます。
新宿の某ホテルのラウンジで飲んでいた時のことでございます。
ワタクシと連れの女性はカウンターに座り、サッカー談義に花を咲かせておりました。
ところが、暫くして、ワタクシ共の真後ろにありますソファーに座っていたカップルから目が離せなくなったのでございます。
何やら二人して熱く語り合っている、と言いますより、男性の方が一方的に身振り手振りで熱演していたのでございます。
よく聞けば、彼のセリフは終始、君の瞳にカンパイ的なテイスト。
最初は冗談で言っているのかと思いましたが、どうやら本気の様子。
ワタクシ共はもう、自分達の話もそっちのけで、聞き入ってしまったのでございます。
「君と僕との間にある…」
「今日、君と語り合えたのは…」
「いつまでも、この時間が続くことを…」
と、こうして書いていても恥ずかしくなるようなことを、その男性は惜しげもなく連発していたのでございます。
ところが、ひとしきり喋ると、その男性は急に立ち上がり、
「オシッコ、行ってくる!」
と言ったのでございます。
ワタクシ共はズッコケてしまいました。
ここまで頑張ったのに、なぜ、オシッコという言葉を使ったのか?!
「熱くなったハートを夜の帳で冷ましてくる」
と、までは要求しませんが、せめて、トイレに行ってくる位でよかったのではないのか?!
だが、この瞬間、ワタクシはこの男性のキュートさが見え、なぜ、連れの女性が彼といるのかが分かったような気が致しました。
以上、カマキリColumnでした。
コメント