経済学の学問的功罪

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 こんにちはカマキリでございます。経済学は社会科学の女王などと言われ、学問の中でも確固たる地位を築いておりますが、本日は、その経済学について語らせて頂きたいと思います。

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1. 美しき経済学の世界

 経済学に出会いましたのは、ワタクシが大学一年の時でございます。

 当初は、数式と理論が一致しないので難渋しましたが、一旦、分かり始めると、その美しき理論の世界に魅力されてしまったのでございます。

 まず、ミクロ経済学については、その理論構成の精緻さに心酔してしまいました。

 消費者行動理論から企業行動理論ヘ、そして市場行動原理、更には厚生経済学へと繋がる一連の流れは、まるで芸術作品を見ているようでした。

 また、マクロ経済学についても、ケインズの有効需要の原理をベースに、45度線分析、IS-LM分析、AD-AS分析と繋がるプロセスは、その理論の明解性と実用性に驚嘆してしまったのでございます。

管理人
管理人

経済学は使えないという方々もいらっしゃいますが、

『不況時にはケインジアン的発想、好況時にはマネタリスト的発想で対処すべき』であるという、極めて重要な命題を提示してくれています。

2. いざ、他の科目ヘ応用!! しかし・・・

 とにかく、経済学は、その演繹性が半端なく、一旦、分かってしまうと、初見のテーマでも難なくこなせてしてしまうという恐ろしき力を持っていたのでございます。

 なのでワタクシは、これは他の科目に応用できる!と考え、全ての科目演繹的アプローチを適用しようとしたのでございます。

 このスタンスは、最初に会社法に適用したため、かなり上手くいきました。

 ところが、計算科目や会社法以外の理論科目に適用すると、大きな壁にぶち当たったのでございます。

 特に計算科目は、皆様、ご存知の通り、実務上の便宜が考慮されているので、演繹的アプローチのみでは容易に解明することができなかったのです。

 しかしワタクシは、経済学の演繹性という甘い蜜に酔いしれておりましたので、

 「ブレイクダウンしていけば、いつか分かる!!」

 と、その科目の性質を顧みずに、闇雲に演繹的アプローチを適用し無駄に時間を浪費してしまいました。

 ワタクシは悩みました。

 「なぜだ!なぜ、経済学のように上手くいかないんだ!」

 と、頭を掻きむしる日々が続いたのでございます。

 しかし、そんなワタクシの苦悩を一発で解決してくれる学問分野に出会ったのです。

 連結会計でした。

 連結会計は、演繹的アプローチで仕訳を解明していくと、それこそ幾通りもございますので、どれがベストなのか困惑してしまいます。

 そこでワタクシは、演繹的アプローチは大枠を捉えることだけにとどめ、後は帰納的アプローチにより理解しようと試みましたなら、驚く程、短時間で理解することができたのです。

 これに気を良くしたワタクシは、経済学、会社法以外の科目に、この方法を適用したところ、今までの苦悩がウソのように取り払われていったのでございます。

 しかし、よくよく考えてみれば、それぞれの科目には特性があるわけですから、全て一律に演繹的手法で理解しようとするのは無理がありました。

 なので、その科目の特性を捉え、演繹的手法と帰納的手法のウエイト付けをして理解に当たるのが最善の策だったのです。

 いずれにしても、経済学によって学ぶことの素晴らしさを知ったワタクシですが、強力な武器は諸刃であるという重要な教訓も得ることができたのでございます。

 以上、カマキリColumnでした。

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