こんにちはカマキリでございます。以前、映画やドラマのセリフを使って夜の街を徘徊したお話をさせて頂きましたが、本日は、逆にそういった状況でワタクシが獲得してきたフレーズを、ストリート・イングリッシュと銘打ち、お話をさせて頂きたいと思います。
❒ 2005年の夏頃だったでしょうか、ワタクシは新宿歌舞伎町で、あるアフリカ人の女性と出会いました。
彼女はとても背が高くスタイル抜群の女性でした。
初めて彼女と話した時は、何て女王様系の入った人なんだ!と思いましたが、話をしていくうちに、その洗練されたトークに引き込まれていったのでございます。
とにかく、彼女はとても物知りで、「乾杯」を世界中の言葉で何と言うのかを教えてくれたりしたのでございます。
さらに、なんやかんやと話をしていると、突然、彼女は携帯を取り出し、見る?と言って、数枚の写真を見せてくれました。
そこには彼女の家族が写っていましたが、驚いたのは、その家の立派さと調度品の凄さでした。
ワタクシは思わず、
「君のファミリーはお金持ちなの?」
と聞きましたところ、彼女は、
「No. It’s mediocre.」(ううん、普通だよ。)
と答えたのでございます。
ワタクシは、写真に写っていた調度品を指さし、
「これは並の家庭の物じゃないでしょう!!」
と言うと、
「フフフ」
と何やら意味深な笑い。
❒ さらに、彼女は面白い話を聞かせてあげると言って、にわかには信じ難い話を聞かせてくれたのです。
彼女の故郷の家の近くには、ちょっとした森があり、そこには何と小人が住んでいたそうです。
彼女が言うには、その小人は10センチ位の男の子で、色々な自然の掟を話してくれたとのこと。
ワタクシが、如何にも信じてなさそうな顔で、
「ふぅ〜ん」
とか言うと、彼女はおもむろにバッグを取り出し、黒い小袋の中から手の掌に乗るくらいの、黒人の男の子の人形を見せてくれました。
「この子?」
とワタクシが聞くと、そんな訳ないだろうと彼女は一笑。
これは彼女が直接、言った訳ではないのですが、話の雰囲気からすると、その小人からお守りとして持っていなさいと手渡されたものらしい。
❒ しかし、その人形はマジでやばかったです。
目が異常に輝いていて、全体的に霊気を帯びており、いかにもという感じでした。
ワタクシはもう、一刻も早くその場を立ち去りたい気持ちになり、その人形を見た瞬間に、速攻で彼女に用事があるからと言って、その場を離れたのでございます。
帰途、ワタクシは彼女が見せてくれた人形のことが頭から離れず、“ミディオゥカァ”という余り英語では聞き慣れない音調と共に、
『It’s mediocre.』(並よ)
というフレーズは決して忘れることはないだろうな~と思いながら、タクシーの窓から夜の街を眺めていたのでございます。
以上、カマキリColumnでした。
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