こんにちはカマキリでございます。ワタクシは、普段の生活で英語をブラシュアップする方法として、映画やドラマのセリフを用いておりますが、本日は、この方法を用いようとしたキッカケについて、ご紹介させて頂きたいと思います。
❒ 1989年の秋のことでございます。ワタクシは、ある映画の虜になっておりました。『ブラックレイン』でございます。
ブラックレインは、以前から注目しておりました松田優作氏が出演されるということで、公開とともに、渋谷の映画館に行って見てまいりました。
そして、映画を見て、暫し、その場を離れることができないほどの感動、いや、感動というより衝撃を受けてしまったのでございます。
ワタクシは帰途、呆然としておりました。
よく映画を見た後、その主人公になりきると言いますが、それは甘いとしか言いようがございません。
本当に、感動すると、そんな余裕は全く無く、傍から見たら亡者のようになってしまうのではないかと思われます。ワタクシは、生まれて初めて、映画を見た後に、この体験を致しました。
❒ さて、ブラックレインを映画館で観たワタクシは、その感動から逃れることはできず、その後も、レンタルビデオ店に行き、ブラックレインを借りまくったのでございます。
多分なのですが、当時のワタクシの貸出し履歴には、ほぼブラックレインしかなく、それはおよそ1年半は続いていたと思われます。
とにかく、カッコ良すぎて、ワタクシは、
「ええな~」
と酔いしれてしまったのでございます。
❒ ところが、少し冷静さを取り戻した頃、あることに気がついたのでございます。
ブラックレインの中には、使ってみたくなるような英語表現が満載だったのでございます。
まず、ワタクシが、これは使える!と思いましたのが、
『Good friends do this.』(親友同士は、こうだろ?)
でございます。
これだけだと、なんのことやらサッパリ分かりませんが、このセリフは、
米国の敏腕刑事(マイケル・ダグラス氏)が、共に闘ってくれた日本の敏腕刑事(高倉健氏)に、日本式のお辞儀で感謝の念を表そうとすると、高倉健氏扮する日本の刑事が、
「No, Nick-san. Good friends do this.」(ニックさん、親友同士はこうだろ?)
と返し、二人はガッチリと手を取り合うという場面で使われたものでございます。
もう初めてこれを見た時は、カッコ良すぎて倒れそうになりました。
次に、これはいける!と思いましたのが、
『A love-hate relationship can last a very long time.』
(愛憎関係って、長続きするのよ。)
でございます。これは、とても分かりやすいと思います。
御参考までに、次のような場面で交わされた台詞です。
先の米国人刑事は、犯人の元カノでありながら、陰でアシストしてくれた米国人女性(ケイト・キャプショーさん)に、君はまだ日本にいる気なのかと訊ねると、彼女は、
「I don’t know. A love-hate relationship can last a very long time.」
(よくわからないけど、愛憎関係って長続きするから…。)
と、答えるのでございます。
5:55にLove-Hateが、8:03にGood friends do thisがあります。
❒ さて、この2つの表現をひっさげて、ワタクシは、六本木やら新宿を徘徊したのでございます。
ただ、当初は、Good friends do thisの方にターゲットを絞り、使いまくろうとしましたが、一向に、その機会は訪れませんでした。
せっかく仲良くなっても、
「ヘイ、カマキリ!元気かい?」
「おう、モズじゃん!元気元気!」
「ガシッ!」
みたいな感じで最初の段階で、Good friends do thisになってしまうのでございます。
仕方なく、次の機会を待つことにしましたが、結局、いつも最初の挨拶でガシッ!っとなってしまうので、今日に至るまで一度も使わずじまいという感じでございます。
❒ 一方、Love -Hateの方は、頻繁に使うことができました。
「彼氏が全然、相手にしてくれなくて…他に女がいそうだし…本当、ムカつくわ!」
「そっか…。」
「でも、別れられないのよね…。」
「(来た、ニヤリ)愛憎関係って長続きするからね。」
のような感じでございます。
しかも驚いたことに、このセリフの後、大概、
「Yeah… .」(そうね)
と、映画と同様のリアクションが返ってくるのでございます。
❒ そして、このlove-hate体験が、映画やドラマの決めゼリフを使いまくるという、ワタクシの勉強法に繋がったのでございます。
やはり、自分の発言に心の声を乗せて返して頂くと、非常に気持ちの良いものでございます。
この後もワタクシは、他の映画やドラマを含め、数多の表現を使わせて頂き、失笑をかったり、ちょっとした感動を与えたりと、豊かな英語LIFEをお暮らせて頂いているのでございます。
ちなみに日本語の方で使えそうなものに、「相変わらずヒヨっこだな」がございます。一度も使ったことはございませんが…。
以上、カマキリColumnでした。
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