西郷隆盛

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 こんにちはカマキリでございます。以前、佐幕派の中心的人物である土方歳三について、ワタクシの思い語らせて頂きましたが、それと対峙する討幕派にも、土方同様、敬愛する人物がおります。西郷隆盛でございます。そこで本日は、その西郷隆盛について語らせて頂きたいと思います。

 西郷隆盛と言えば、東京上野公園にあります西郷隆盛像が有名でございます。

 ワタクシが、この西郷隆盛像を初めて見たのは大学2年の時でした。

 正直、初めて西郷像を見た時には、どこか愚鈍な感じがして、少々、ガッカリ致しました。

 もちろん写真などで西郷像のおおよその外観は知っておりましたが、写真で見る限りでは、まだ少し重々しい感じがあるのに、実際はとても抜けたような感じがしたのでございます。

 それでも、西郷を敬愛していたワタクシは、

 「まっ、政府に反旗を翻したから仕方ないか。」

 と、自らの西郷像に対する印象に勝手な決着をつけていました。

 それからも幕末好きのワタクシは、司馬遼太郎、海音寺潮五郎、池波正太郎等の小説や本格的な歴史書などを読み漁り、自らの中で西郷隆盛という男を考察していたのでございます。

 しかしワタクシは、西郷という男を知るにつれて、西郷像と実績が一致してくるという不思議な感覚に見舞われたのでございます。

 「贔屓目に見てるからなのかな…。」

 ワタクシは、このモヤモヤした奇妙な感覚に、戸惑いを感じぜずにはいられませんでした。

 そんな時でございます。世に、実際の西郷はあのようなルクックスではなかったという論調が出始めたのございます。

 予てから西郷像に興味のあったワタクシですので、これには非常に興味を唆られました。

 普段、テレビをあまり見ないワタクシも、この時ばかりは、この話題を追求するためにワイドショー等を追いかけました。

 そしてある日、西郷像に抱いていた奇妙な感覚に決着が着く時が来たのでございます。

 あるワイドショーの中で、関係者の方々の意見をもとに、実際の西郷隆盛と称して、一つの肖像画が出たのです。

 ワタクシは、それを見た時に、

 「これはないわ~!」

 と思わず叫んでしまったのでございます。

 その肖像画は、目はあの西郷でしたが、他は全く異なり、顔の輪郭も鼻筋もシュっとしていて、いわゆるイケメンだったのでございます。

 いや、イケメンが悪いとか言っているのではございません。ただ、江戸の無血開城を成功させ、烏合の衆であった官軍をまとめ上げ、最後は反乱を起こし散っていった、あの西郷隆盛ではなかったのでございます。

 ワタクシはこの時初めて、西郷像を見た時から内にあった靄々が晴れた気が致しました。

 西郷は、あの西郷隆盛像があるからこそ、クールで哀愁があり、そしてワタクシ達、日本人に重要な問題点を投げかけているのだとつくづく思ったのでございます。

 『歴史上、最も舐めてはいけない男』

 それが、西郷隆盛という男だったのでございます。

 ちなみに、西郷の盟友でありながら最後は袂を分けなければならなくなった大久保利通が、西郷の死後、アッという間に歴史から消え去ったことに、西郷の別の怖さを感じずにはいられないワタクシでございました。

 以上、カマキリColumnでした。

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